歯科治療を例えるなら・・・Ⅱ

鳥は雛のうちは親に餌をもらいながら大きくなり、飛び方やエサの取り方、外敵からの身の守り方を覚えます。

親鳥は子がかわいいからと言っていつまでもエサをあげたりはしません。そんなことをすると子供が一人立ちできなくなってしまいます。

それに近いもので「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」という言葉があります。

魚を与えても一日で食べてしまうが、釣り方を教えれば一生食べていけるだろうという意味です。

 

私が連想するのは、歯石や汚れが溜まってしまい病気になっている患者様に対し、我々が汚れがつく度に歯石除去やクリーニングを行うこと、汚れを落とした後にその状態を維持するための知識や方法を丁寧に説明することです。

歯を長持ちさせるためにはどちらも重要です。ですからクリニックでは「魚も与えて、釣り方も教えます」。

患者様がお引越しされたりしてこちらに通えなくなったとしても、正しくセルフケアができるようになっていれば私も安心です。

メンテナンスを重ねセルフケアが上達した方々の中には、クリーニングがほとんど必要ないくらいに口腔内が良くなり、半年から一年に一回のチェックで足りる方もいらっしゃいます。雛が巣立つときの親鳥のような心境ですが、何事もなく通院などせずに、健康で過ごされるようになっていただくことが我々の仕事ですので喜ばしい限りです。

定期メンテナンスの時は、渡り鳥のように戻ってきて下さるとうれしいです。(*‘∀‘)