歯石は悪者?

歯石とは何だか知ってますか? と聞くと、胆石とか尿管結石みたいに体内にできて悪さをするようなものというイメージをお持ちの方が多いみたいです。 歯石はプラーク(菌塊、歯垢、磨き残しのこと、食べかすとは違います。)が、唾液の中のカルシウム成分と結合し石灰化(固まること)したものです。唾液が出てくる部分の下の前歯の舌側、上の奥歯の頬側によく見られます。 意外かもしれませんが、歯石にはあまり毒性がありません。生きた菌で形成されていないためです。 ブラッシングが上手な方だと前回来院されてから時間がたって歯石がついていたとしても、あまり炎症が起きていない場合があります。歯石の上にプラークが少ないためだと思われます。 しかし表面は粗造でプラークの温床になるためやはりイメージ通り除去したほうがいいのです。 忙しくて歯石取りに行けないという方は、徹底したブラッシングでカバーして下さい。除去もブラッシングもできないと歯周病の進行が心配です。   ここまで読んでいただいた方はもうお分かりかもしれませんが、本当の悪者はプラークなのです。 ですから歯石を取って安心してしまい、丁寧に磨いていない方は注意が必要です。 うまく磨けない、磨き方が分からないという場合には何度でも丁寧に教えています。